シリーズ【イギリス保育園探検隊~ユミ先生の実体験レポート~】第1回:サークルタイムで見られるダイバーシティの環境
今回は、新しく始まりました「イギリス保育園探検隊」というシリーズの第1回です。私、保育士見習いのユミ先生が経験したイギリスの保育園の様子をお伝えしていく企画です。
今日は、サークルタイムのレジスター(出欠確認)の現場で見たことをお伝えしたいと思います。
イギリスの保育園にはサークルタイムという時間が必ずあります。これは、みんなで床やカーペットの上に円になって座っていろいろな話をする時間です。朝のサークルタイムでは、その時に出欠を取ります。子ども達は自分の名前が呼ばれたら「Good morning!」などと元気に返事をします。ここでイギリスらしいと思ったのは、子ども達の返事がまさに十人十色であること。
ある子どもはフランス語で「Bonjour(ボンジュール)」、別の子どもは中国語で「你好(ニーハオ)」、はたまたスペイン語で「Hola(オラ)」などなど、とにかくいろんな国の言葉で返事をします。それに対して、先生も同じ言葉で挨拶を返すんです。もちろんイギリスの保育園には様々な国のバックグラウンドを持つ子ども達が集まっていますから、自分の家庭で使う言葉で返事をしているということもあるのですが、それだけでは無いところがさすが子どもの柔軟性と吸収力。友だちを真似て自分でも返事をしていくうちに、やがてみんながいろんな言葉で返事ができるようになっていくんです。こうやって、保育士が子ども達に自由に挨拶をさせることで、自然にダイバーシティの環境が作り出されているんですね。
時には、名前を呼ばれた子どもが「I love you, ユミ先生♡」などと応えることもあって、それはそれは朝からとってもいい気分になります!まさにイギリス幼児教育の理念のひとつ「ユニークチャイルド」が見える現場です。みんな違っていいというマインドが保育士だけでなく子ども達にも浸透しているんだなあと、感心しました。