シリーズ【イギリス保育園探検隊~ユミ先生の実体験レポート~】第3回:リアリティ溢れるごっこ遊び
「イギリス保育園探検隊」シリーズ3回目の今回も私、保育士見習いのユミ先生が経験したイギリスの保育園の様子をお伝えしていきます。今日は、ごっこ遊びについてです。
ある年齢になると、子ども達はごっこ遊びを楽しむようになりますね。ごっこ遊びを通じて、コミュニケーション力を磨いたり、普段の生活で見聞きしてきた実体験を真似ることで身の回りの世界への理解を深めたりと、子どもの発達にとても役立つものが詰まっています。そしてごっこ遊びには、なんと言っても想像力が欠かせません。子ども達のとらわれない自由な発想は見ていてとても楽しいものです。そんな想像力を掻き立てるために、イギリスの保育園にはおもちゃや教材が豊富に取り揃えてあります。
例えば・・・工事現場で働く人たちを真似しようとする子どもは、まずロールプレイコーナーに行って衣装を選びます。いろいろある衣装の中から、ハイビズ・ジャケットとヘルメットを探し出し身に付けます。それから、おもちゃのスコップやつるはし、それに「工事中」の看板を掲げて、なんと他の子ども達が遊んでいるところへ「はいはい、みなさ~ん。ここは工事中で危ないですよ~。あっちへ行ってくださ~い!」などと言いながら、すっかりなりきって遊び始めたりするんです。以前の記事で紹介したレンガブロックのおもちゃも正にそうで、おもちゃのレンガだけでなくセメント(に見立てたもの)、レンガコテ、スコップなどもそろっていて、子ども達がリアリティ溢れる環境でごっこ遊びを楽しめるようになっています。
もちろん、想像力さえあれば現物がなくともごっこ遊びはできるのですが、さまざまなサポート教材があることでさらに子どもの能力を助長することができ、またそういった教材を使いこなすことで他の発達分野を伸ばすことも同時にできるようになっているのです。